わたしの結婚は?

でも。
実は、この展開が良かったみたいなんですね。

彼がいつの間にか、わたしの彼になっちゃったんですから。

素直な想いは通じるものなんですね。

まっすぐな気持ち

彼は結局、よく考えた結果で、彼女に想いを伝えたそうです。
もし、好きな人がいるなら、幸せになってほしいし、中途半端はやめて別れよう、と。

自分としては、結婚資金を夜働くことで貯めるより、頼って欲しかった、という本心。

それを聞いて、涙を流して“あなたのためだった”と、言っていたそうなのですが、そんな沈黙の場で、着信を知らせるメロディ。

なんとなく気まずい雰囲気でしたが、彼が、
「いいよ。出てあげて。」
と言ったけれど、なかなか彼女の手が動かない。

しばらくして、また鳴るメロディ。
すると、彼女から、
「ごめんなさい。」
という言葉。

初めて、本当のことを教えてくれたそうです。
実は、就職してすぐはまってしまったパチンコを、借金を作ってしまったことでなんとか辞めたのだけれど、仕事のストレスで、仕事帰りにまた通うようになってしまったとか。

夜のバイトの稼ぎが思ったより良くて、借金返済分より余ったお金で、またパチンコ に通ってしまった、と。

そこで知り合った人が、彼女のバイト先まで遊びに来てくれるようになり、ずいぶんと売上にも協力してくれ、休みの日にパチンコ屋で会うと、自分の持ち玉をくれるのだ、と。
やはりそこは趣味の合う人。
だんだんと仲良くなってしまったそうです。

一度は、正直に話してくれた彼女を許してあげようと思い、自分のことがまだ好きなのか、新しい彼の存在が好きなのか、聞いたところ、彼女が“わからない”と、答えてしまったらしいのです。
ここまできて、彼を好きだと言いきれない彼女に、ふっきれた想いで、別れを告げることができたといいます。
その報告を聞いたときも、かれはすっきりした表情をしていました。

それから、たまにはデートしてあげる、と、時間が出来ると名古屋に通いました。
半年待って、クリスマス前に告白してみようかと、クリスマスデートに誘ったのですが、彼はそれを予想してくれていたようで、ペアリングをクリスマスプレゼントに準備してくれていたのです。

彼女と別れる相談をしているとき、なんとなくわたしの気持ちに“もしかして?”という予感はあったのだとか。
よく考えると、不自然なくらい別れることに反対していましたからね。
自然な態度で、と考えるあまり、過剰な態度になっていたのでしょう。

なんとかく、気になり始めたわたしへの気持ちを確かめるためにも、彼女への気持ちも、自分自身ではっきりさせたかったのだと。
そして、わたしの存在のお陰で、事実を知ることも怖くなくなったし、自分が彼女と結婚しなければ、という責任感みたいなものを勝手に背負っていたことにも気がついたそうです。

結婚するには、いろんな感情が交錯するものなんですね。

わたしみたいに、彼が好きで、もしこれからも価値観や話題が合うなら、いつか結婚できるといいな、という子どもじみた考えは、単純すぎるのかな?
そんなことまで、そのまんま、またまた彼に伝えてしまったのです。

彼は、批判することなく、
「ほんとに、そうだね。まっすぐな気持ちが大切だったのかも?」
と、言ってくれました。

彼とは、遠距離恋愛で1年ほどお付き合いしましたが、友達から彼へと変わっても、彼の態度はそれほど変わることなく、わたしたちは自然のままお付き合いをすることができたのです。

当然、その先は結婚?
彼と結婚する=名古屋で結婚式。
という方程式が浮かび上がってしまいますが、彼とならそれもいいかな?と思いました。

大阪からの嫁入りなので、妙な菓子巻きも必要ないですしね。
結婚式場ではなく、レストランで人前式も良いんだし。
その話しが出たときには、彼とゆっくり相談すればいいんだし。
名古屋には、心強いハトコのおねえちゃんもいる。

早く、そんな話しがでないあなぁ、と、今日ものんびり期待するとします。